2008年7月18日 (金)

うなぎ

いや~ 毎日暑い日が続きますねぇ。梅雨明けも近いようです。
明日は夏の土用入り。土用の丑の日は7月24日と8月5日です。

本来、天然のウナギに脂がのって美味しいのは秋から冬。夏の土用の丑の日にウナギを食べる風習が広まったのは、ある鰻屋が売り上げの落ちる夏場に鰻を売るいい方法がないかと平賀源内に相談し、源内が大書した『本日土用丑の日』という看板を出したところ、大ヒット。これがたちまち江戸中に広まったと言われています。

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先程、天然ウナギが美味しいのは秋から冬と書きましたが、一般的に食べられている養殖ウナギに特に旬というのはありません。一年中、いつでも脂がのっていて美味いです。

ところでウナギの血液にはイクチオヘモトキシンという毒性分が含まれています。ウナギの生き血1リットル(170~200尾分)を一気飲みすると命に別状があります(^^;)
まぁ、そんな量を摂取することはあり得ませんし、この毒はタンパク質で、加熱すると無害になってしまいますので、通常は気にすることはありません。

先日、神流川で行った調査で捕れた大きなウナギ
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蒲焼き何人分かなぁ
(このウナギは調査終了時に再放流しましたが)

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2008年5月18日 (日)

ヤリタナゴ観察会 (藤岡市)

群馬県にはかつて、ミヤコタナゴ、ゼニタナゴ、タナゴ、アカヒレタビラ、ヤリタナゴの5種類の在来タナゴ類が生息していましたが、ヤリタナゴを除き姿を消してしまいました。

ヤリタナゴは北海道を除く全国各地に分布し、在来タナゴ類の類のなかでは分布域が広く、生息数も多いタナゴです。環境省のレッドリストにも登載されていません。
しかし、群馬県内でヤリタナゴが生息しているのは藤岡市の岡之郷用水付近のみで、群馬県レッドリストでは『絶滅危惧Ⅰ類(県内で絶滅の危機に瀕している種)』に指定されています。
また、藤岡市ではヤリタナゴを天然記念物に指定して保護しており、また地元の人たちを中心にヤリタナゴとその生息環境の保護活動も行われています。

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今日は、毎年この時期の恒例となっているヤリタナゴ観察会が生息地で開催されたので、行ってきました。
この観察会はヤリタナゴの保護に取り組んでいる「ヤリタナゴを守る会」、「ヤリタナゴ調査会」、「やりたなごの会」の共催で行われています。

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ヤリタナゴは獲ることが市条例で禁止されていますが、この観察会では自分の手で捕まえて観察することができます。

ヤリタナゴ

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タモロコ

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ドジョウ

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ヨシノボリ

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カワトンボの仲間の幼虫(ヤゴ)

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アメリカザリガニ

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藤岡市ではヤリタナゴだけでなく、マツカサガイとホトケドジョウも天然記念物に指定しています。それはヤリタナゴを保護するためには、これらを同時に保護することが必要だからです。

ヤリタナゴはマツカサガイに卵を産み付けます。生まれた仔魚は全長10㎜くらいになるまで貝の中で過ごした後に外に出てきます。一番弱い卵と仔魚の時期を貝という砦の中で守ってもらう戦略です。

マツカサガイ

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ヤリタナゴの産卵母貝であるマツカサガイは川底が砂や砂礫質で水量が比較的安定した水のきれいな小河川に生息しています。マツカサガイの幼生はホトケドジョウなどのヒレに寄生して成長します。

捕まえた魚たちを水槽に入れて、じっくり観察しました。

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ヤリタナゴは繁殖期を迎えていますので、オスにはきれいな婚姻色がでています。産卵管が伸びているメスもいました。
(もちろん観察終了後、ヤリタナゴはもとの生息地に戻されます)

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今回は親子連れを中心に、これまでの最高の100名を越える参加者がありました。身近な自然に対する関心の高さを表しているのでしょう。
タナゴ類は複雑な繁殖生態をもつので保護増殖は他の魚種よりも困難で、地域の人たちの理解と協力が必須です。その意味でも毎年行われているヤリタナゴ観察会は重要だと思います。

ヤリタナゴと仲間たち(藤岡市)

群馬県自然環境情報システム(群馬県)

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2008年2月27日 (水)

ヤマメとサクラ

今日は吾妻郡東吾妻町にある水産試験場箱島養鱒センターに行ってきました。
箱島養鱒センターではマス類の養殖技術や資源増殖などに関する試験研究を行っています。また、県内にヤマメ種苗を供給する重要な拠点にもなっています。
私も昨年3月まではここに勤務していました。

前橋に比べると風が冷た~い。そんな中で職員がヤマメの選別作業。

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ヤマメの稚魚

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SST'S フィールドスケッチのようなカッコイイ写真に挑戦しましたが、やはりriverwalkersさんにはかないません。当たり前ですが・・・(^^;)

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群馬県内の渓流釣りの解禁は3月1日。
半年ぶりの美しい渓流魚たちとの出会いを求め、釣り人は渓に出かけます。

さて、ヤマメはサクラマスの陸封型。
ということで、桜鱒・・・ 
ではなくて河津桜。

県営敷島球場そばのカワヅザクラの様子も見てみました。

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まだ開花にはしばらくかかりそうな感じでしたが、ちらほらとピンク色が見え始めた蕾もありました。

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このところ気温の低い日が続いていましたが、気象庁の季節予報では、3月に入ると平年より高めの気温になりそうです。
あぁ~ 桜の開花が待ち遠しい

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2008年2月20日 (水)

また会おうね! 利根川のサケ

利根川はサケが遡上・産卵する南限の川。利根川を伸びるサケの数は最近増加傾向にあります。特に昨年の秋から冬にかけて利根川を遡上したサケの数は遡上数調査が始まった昭和58年以来最高の4,769尾を記録しました。

水産試験場では、以前は福島県産のサケ卵をふ化させて、放流していましたが、利根川に還ってくるサケが増加し採卵親魚の確保が可能になったことから、平成18年から利根大堰で採捕したサケから採卵を行っています。

利根大堰での採卵は2年連続で成功し、今シーズンは昨シーズンは1万7千尾の稚魚を育てることができました。採卵のための設備のない屋外での採卵、受精直後の輸送などの問題については一応クリアできたと思います。

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昨日、利根川生まれの稚魚たちを利根川に放流しました。
放流場所は採卵場所の利根大堰の下です。

Sake

利根川を下り、海に出た稚魚たちは北太平洋を大回遊しながら成長し、約4年後に再び利根川に還ってきます。
サケの命を賭した旅の始まりです。

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2008年2月12日 (火)

旅立ちを待つサケ

昨年11月20日に利根大堰で採卵した利根川産サケは、水産試験場でふ化・飼育管理を行ってきました。12月25日頃にふ化し、すくすくと順調に育っています。
現在、全長6センチほどになり、“母なる川”利根川へ帰る日を待っています。

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今日、上毛新聞の記者さんがサケ稚魚の取材にみえました。

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ガラス水槽にカメラを入れて飼育池に沈めてパチリ。
さて、どんな仕上がりになったでしょうか?
明日、2月13日の上毛新聞でご覧下さいませ。

(追記:2月13日)
今朝の上毛新聞にはサケ密漁者送検の記事は出ていましたが、水産試験場のサケの写真は載っていませんでした。ごめんなさい。
掲載は明日かなぁ。近いうちに載ると思うんですが・・・

(追記:2月16日)
2月16日の上毛新聞に掲載されました。

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2007年12月28日 (金)

平成19年仕事納め(でも、明日も仕事さ)

今週は毎日、アユ稚魚の選別でした。(腰、痛ぇ)

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水産試験場のハウス内のアユ飼育池の収容量の限界は約200㎏。明日から6日間の年末年始の休み中に、この収容限界に達しないように、1池あたりのアユ稚魚の量を調整しておかなければなりません。

また、アユ稚魚は成長がばらつきます。大きな魚と小さな魚を一緒の池に入れておくと、共食いしてしまうので(アユの稚魚は共食いするんです)、大きさを揃える選別を行う必要があります。

下の写真は、ふ化してから約3ヶ月間、選別をしなかった池のアユ稚魚です。同じ日にふ化した兄弟ですが、サイズが全然違います。(一番上の魚は、たくさんの兄弟たちを食ったに違いありません)

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平均的な大きさの魚に比べ、格段に大きな魚を「トビ」、小さな魚を「ビリ」または「ジャミ」などと呼んでいます。

水産試験場も今日は一応、仕事納め。昼食に蕎麦を食べました。

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仕事納めの式もありましたが、生き物を飼育している職場ですので、年末年始でも職員が交代で出勤し、魚の飼育管理を行います。
私も明日が当番で出勤します。
アユの稚魚はとてもデリケートで、ちょっとしたことで体調を崩します。さらに一度調子を崩すと他の魚種に比べて立ち直るのに時間がかかってしまいます。アユの飼育管理にはとても気を遣います。

今年の水産試験場のアユの出来はとてもイイので、来年の放流、そして解禁は期待して下さい! 

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昨日に続いて、今日のおまけも職場で見かけた鳥シリーズ

コゲラ

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今朝、イチョウの木に止まっていました。嘴で木の幹をカツカツカツと早いリズムで叩いていました。頭がクラクラしないのかな? どういう頭の仕組みになっているんでしょうね。

シメ

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今年初めて見ました。この辺りには冬鳥として渡ってきます。木の実を食べます。

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2007年12月21日 (金)

利根川のサケ ~誕生~

11月20日に利根大堰で採卵したサケの卵は、水産試験場に運び込んでふ化管理を行っていましたが、その後順調に発生が進み、今日からふ化し始めました。

発眼卵

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今日生まれた仔魚

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ふ化したばかりのサケの仔魚は、お腹に栄養の詰まった大きな袋(ヨークサック)を抱えています。この状態の仔魚はまだ泳ぎ回ることができません。川の中では、産卵床の石の間でじっとしながらヨークサックの栄養で育っていきます。

体の中でエサを食べる準備ができると、泳ぎだし始めます。約半数の稚魚が泳ぎ始めた頃を見計らってエサを与え始めます。
稚魚が泳ぎ出すことを「浮上」、エサを与え始めることを「餌付け」と言います。

利根川の自然産卵の産卵床から稚魚が浮上するのは来年の2月以降だと思います。

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おまけ(冬の風景)

アユの稚魚も順調に成育中。エサをやるとすごい勢いで食っています。

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花の少ない時期に色鮮やかなサザンカの花は目立ちますね。

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ドウダンツツジの冬芽はクリスマスのキャンドルみたいです(^^)

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冬の夕方って、寂しい感じがしますね。(私は嫌いじゃないんですが)

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明日は冬至。ゆず湯に入って暖まろう。

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2007年12月 2日 (日)

今日の敷島公園辺り

今日の前橋は小春日和の気持ちよい一日でしたが、運悪く?日曜出勤当番でした。

今、敷島公園の辺りはイチョウの紅葉がきれいです。
敷島公園の陸上競技場入り口から東に延びる道のイチョウ並木。

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朝日に照らされて、葉が金色に輝いていました。

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今朝の読売新聞(群馬版)の記事で初めて知りましたが、前橋地方気象台ではイチョウの紅葉も観測しているのだそうです。
昨日、気象台の敷地内にあるイチョウの標準木の葉が全て黄色に色づく「黄葉(おうよう)」が確認されました。
平年の黄葉は11月16日。昨年は11月30日に確認されています。
昨年も今年もイチョウの色付きは平年に比べてだいぶ遅かったのですね。

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水産試験場で飼育しているアユの稚魚は順調に成長しています。
大きいものは体重0.3gくらいになっています。

餌をまくと、稚魚たちが一斉に集まり、おしくらまんじゅう状態。

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場内の日当たりのよい場所にはホトケノザが咲いています。(「春の七草」のホトケノザはこの草ではありませんので、お間違えなく)

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この辺りだと、春から初夏と秋に花を咲かせます。
赤紫色の小さな花が可愛い“雑草”です。

地面を覆っている草も紅葉しています。よく見るとなかなかきれい。

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今日、見つけた鳥たち。
毎度お馴染みカルガモ

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マガモご夫妻

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コガモ(♂)

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オナガ 姿はきれいなんですが、声はイマイチですよね。

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ジョウビタキ(♂) きれいな鳥です。大きさはスズメくらい。冬鳥として渡来し、開けた場所に単独ですみます。

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セグロセキレイ

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この他に今日見つけた鳥は、カワセミ、キセキレイ、ヒヨドリ、スズメ、ハシブトガラスでした。

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2007年11月30日 (金)

利根川のサケ 命をかけた200㎞

今年も利根川を遡上するサケの数は順調に増えています。
利根大堰の魚道で確認された数は11月28日現在3,616尾。昭和58年の調査開始からの最高記録だった昨年の3,215尾を越え、現在も記録を更新中です。

先日、前橋の利根川でサケが産卵しているという情報を聞き、「南限のサケを育む会」のS藤さんと現地に行ってきました。
場所は前橋市と吉岡町を結ぶ上毛大橋の上流です。

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サケのメスは尾びれを使って川底に直径50~100㎝程度のすり鉢状の穴を掘り、そこに産卵します。(産卵床)
目撃情報をもとに付近を探すと水深30~40㎝くらいの場所でサケの産卵床を確認しました。
メスは産卵が終わると再び尾びれを使って穴を埋め、産卵後も産卵床付近に止まり、他のメスが自分の産卵床を掘り返さないように見張っているのですが、この場所では親魚の姿を見つけることはできませんでした。

産卵床から上流に歩いていくとサケの死がいが川の中に横たわっていました。
小型のオスです。

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数時間後に同じ場所を訪れた別のグループはメスの死がいを発見しました。

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尻びれから尾びれの辺りが激しく傷んでいます。
メスのサケは前述のように尾びれを川底に激しく打ち付けるようにして穴を掘るので、尾びれ付近の損傷が目立ちます。

サケにとって“故郷”は命よりも大切な場所です。
サケは稚魚の時に刷り込まれた故郷の川のわずかな匂いを頼りに、自分の生まれた川に帰ってきます。
銚子の利根川河口から、ここまでの距離は200㎞。

サケは過酷な旅と産卵に全ての力を使い切り、一生を閉じます・・・

来年の春、命を受け継いだサケの稚魚たちは海を目指して川を下ります。
そして、オホーツク海、ベーリング海、アラスカ湾をまわる大回遊後、再び自分の生まれた川に戻ってきます。親と全く同じように。命をかけて。

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2007年11月23日 (金)

ヤリタナゴ秋の移動作業2007(藤岡市)

ヤリタナゴは全国的には在来タナゴ類のなかでは分布域が広く、個体数も多い種です。しかし、群馬県内では生息する唯一の在来タナゴ類で、その分布も藤岡市の極々一部に限られ、絶滅の危機に瀕しています。藤岡市では貴重なヤリタナゴと産卵母貝であるマツカサガイを天然記念物に指定して保護しています。(タナゴ類は二枚貝の中に卵を産み付けます。タナゴ類の保護には二枚貝の保護も必要です)

ヤリタナゴ

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ヤリタナゴ、マツカサガイとも群馬県動物レッドリストでは絶滅危惧Ⅰ類(県内で、絶滅に危機に瀕している種)、環境省レッドリストでは準絶滅危惧(現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種)とされています。

ヤリタナゴと仲間たち(藤岡市)

絶滅危惧種情報(生物多様性情報システム)

藤岡市のヤリタナゴ生息地では毎年この時期に、繁殖適地から流下してしまった個体を捕獲して上流部の繁殖適地に戻す作業が行われます。
今年もヤリタナゴの保護活動に取り組んでいる3団体(ヤリタナゴ調査会、ヤリタナゴを守る会、やりたなごの会)とヤリタナゴに関心を持つ人たちが集まり、作業を行いました。
私も昨年から参加させてもらっています。

今日は冷たい赤城おろしが吹きつける冬のような朝でしたが、集合場所には約30人が集まりました。防寒着と胴長に身を固め、タモ網とバケツを持ってヤリタナゴの生息地に向かいました。

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ヤリタナゴの捕獲を行った農業用水は三面コンクリートやヘドロが堆積していたりする場所もあり、マツカサガイが生育できなそうな環境ではありません。
マツカサガイは砂底のゆるやかな流れの場所を好みます。また、泥濁りが続くと入出水管に泥が詰まって死んでしまう可能性があります。

マツカサガイ

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ミヤコタナゴに代表される在来タナゴ類は全国的に大きく減少していますが、その大きな原因は産卵母貝の減少です。移動能力が弱く、生息環境の変化に敏感な淡水二枚貝の生息適地が減少したことによって、タナゴ類もそれに伴って減少してしまいました。ヤリタナゴも例外ではありません。

約2時間の作業で捕獲されたヤリタナゴは約600尾。

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生息地上流部の繁殖適地に移動し、放流しました。

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今日の作業で確認された魚種はヤリタナゴの他に、コイ、タモロコ、オイカワ、アブラハヤ、ドジョウ、ナマズ、カマツカ、ジュズカケハゼ、ヨシノボリ、タイリクバラタナゴでした。

目がとっても可愛いナマズ

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タモロコ

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カマツカ

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冷たい風で冷えた体を温めてくれた「けんちん汁」。

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何よりのご馳走です(^^)
(この作業に参加したのは、コレが目当てという部分も多少は・・・)

※今回のヤリタナゴ移動作業は藤岡市文化財保護課の捕獲許可を受けて実施されました。

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2007年11月20日 (火)

利根大堰でサケの採卵

利根川のサケの遡上は、今年も好調です。

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利根大堰でカウントされているサケの数は11月18日現在、2,578尾。過去最高の遡上数(3,215尾)を記録した昨年を大きく上回るペースです。(昨年同期:1,738尾)
サケ遡上数の記録更新が期待されます。

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群馬県水産試験場では昨年から利根川に遡上したサケからの採卵を行っています。

これまでは、県外から購入した卵をふ化、飼育してから利根川に放流していたのですが、利根川を遡るサケの数が増え、利根川産サケからの採卵が可能になったため地元のサケから採卵し、稚魚を再び利根川に帰しています。

今年も水資源管理機構利根導水管理所の協力を得て、利根大堰で採捕したサケから卵を採りました。
藤岡市のかわいい幼稚園児の皆さんも採卵の見学に来てくれました。

サケの採卵は通常“切開法”で行いますが、今回はお腹を押して卵をしぼり出す“搾出法”で行いました。

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オスの精液をかけます
魚体が大きいので二人がかり

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今日、採卵したサケの卵は水産試験場でふ化管理を行います。そして、来春には親魚が命がけで遡ってきた利根川に稚魚を帰します。

利根川を遡上するサケの数が増えたとは言っても、その数はわずか数千尾に過ぎません。まだまだ、人工的な保護増殖が必要なレベルです。
今日採卵の見学に来た園児たちが大人になる頃には、群馬県内の利根川支流の至る所でサケの自然産卵の観察ができるようになって欲しいと思っています。

利根大堰サケ遡上データ

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今日も利根大堰下流の群馬県側にサケの密漁者と思われる連中がいました。
コノヤローめと思って見ていると何やら様子が・・・・

ついに地元警察署が動き出したのでしょうか、5~6人の私服警官らしい人たちが密漁者AとBを取り囲みました。

その後しばらくして、警察官たちは現場を去り、少し間をおいて密漁者A、Bもいなくなりました。密漁者AとBが水産資源保護法か漁業調整規則違反で送検されるとよいのですが・・・

密漁者AとBの車両  

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その一件のあとも密漁者らしい人間がやって来て竿を振っていました。
密漁者C

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密漁者D

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水産資源保護法
 第25条 漁業法第八条第三項 に規定する内水面においては、
       さく河魚類のうちさけを採捕してはならない。

「採捕」の解釈
一般に漁業法規中いう「採捕」とは、自然に生育する状態にある水産動植物を採捕捕獲する行為をいい、その結果として現実に水産動植物を把握所持することを要しない。

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2007年11月12日 (月)

稚アユの選別

水産試験場ではアユがふ化して70日ほど経つと、第1回目の選別作業を行います。
この時期になると体の大きさに大小の差が目立つようになることや飼育池の収容量も多くなり限界に近づいてくるからです。

ふ化後70日が経過したといっても、体重は大きいものでも0.2~0.3g程度ですから作業は慎重に行わなくてはなりません。

池からの取り上げはサイホンを使います。
少量の餌で稚アユたちを集め、サイホンで池から吸い出します。
稚アユたちはホースを通って取り上げ用の生け簀に移送されます。

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目方を計量した後、新しい飼育池に設置された選別用の網生け簀に移します。
小さいものは網目を通って外へ、大きいものは網の中に止まります。網目の大きさで稚アユをふるい分けます。

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今日、作業を行った飼育池のふ化からの生残率は約70%でした。なかなか良い成績です。これから順次、十数面の飼育池の選別作業を行っていきます。神経と体力を使う時期です。

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水産試験場の周りでは敷島公園の桜や街路樹のヤマボウシの紅葉がきれいです。

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桜でも品種によって色付き方が違うようです。

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ヤマボウシ

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2007年10月31日 (水)

サケ遡上2007 ~利根大堰~

利根川はサケが自然繁殖する南限の川です。
河口から154㎞、群馬県千代田町と埼玉県行田市で利根川を横断している利根大堰では、サケの遡上が見られます。

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利根大堰では毎年10月~12月の約3ヶ月間、サケの遡上数をカウントしています。
今年は10月30日現在で381尾の遡上が確認されています。これは過去最高の3,215尾の遡上を記録した昨年を上回るペースです。

利根大堰には3つの魚道がありますが、そのうち埼玉県側の1号魚道では魚道内の魚の様子を観察できるようになっています。

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私がここを訪れた日は、台風20号の影響で水が濁っており、サケの観察にはいまひとつの状況でしたが、サケはちらっと姿を見せてくれました。

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対岸の群馬県側を見ると、今年も怪しい2人組がいました。ルアー釣りをしているようです。サケを狙っている密漁者だと思われます。

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サケは水産資源保護法と群馬・埼玉両県の漁業調整規則で採捕が禁じられています。

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利根川でサケを狙っている連中は、サケが掛かってもリリースすれば罪にならないと思っているのでしょうが、それは大きな間違いです。
法律ではサケの採捕行為を禁じているのであって、違法に採捕したサケを持っていなくても犯罪になります。(法令に違反して採捕されたサケを所持しているのも違法です)

サケを捕る目的で、ルアーを投げること自体が違法行為です。

体をボロボロにして命を賭けて河口から154㎞も遡ってきたサケ。
故郷の川へ命を繋ぐために帰ってきたサケたちを狙ってルアーを投げている密漁者。
サケを大事に育てて、放流している子供たちの夢を踏みにじるような行為はやめてもらいたいものです。

利根導水総合管理所

利根大堰サケ遡上データ

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2007年10月20日 (土)

秋晴れの週末

今日の前橋は朝から“これぞ秋晴れ!”という感じの青空が広がっていました。

あぁ、それなのに、それなのに・・・・
今日は当番で休日出勤です(T_T)

出勤前に自宅から撮影した浅間山。山頂付近は白く見えます。

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今年の浅間山の初冠雪は10月17日。平年より11日、昨年より21日も早い冬の第一報でした。

休日勤務当番の主な仕事はアユの飼育管理です。
水産試験場のアユはふ化後約40日が経過しました。
でも、まだまだ体は細く透明で魚らしい姿をしていません。鱗ができてアユらしい姿のなるのはもうしばらく先になります。

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お腹の辺りが白く見えるのは、消化管の中の餌が透けて見えているからです。

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ソメイヨシノの老木にコゲラがいました。

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場内ではコゲラはよく目にします。運がよければアオゲラも見ることができます。

ミヤマアカネがユスリカをムシャムシャと食べていました。

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日が沈むと池の上空をたくさんのコウモリが飛び始めます。多分コウモリもユスリカを狙って集まって来るのでしょう。

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先程、空を見上げたらきれいな半月が出ていました。

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明日も秋晴れになりそうですね。

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2007年9月26日 (水)

秋のにほひ & しらすアユ

今日の前橋は最低気温14.8℃、最高気温26.2。厳しかった残暑も終わり、これからは日増しに秋が深まっていくことでしょう。

前橋市敷島町の水産試験場内では秋風とともにアキアカネが群れ飛ぶ姿を見るようになりました。

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アキアカネは6月頃平地の池や田んぼで羽化し、山に登ります。アキアカネは暑さに弱いので涼しい高原で暑さを避けて生活するのです。秋になると繁殖のために群れで平野部に下りてきます。

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秋の匂いと言えば・・・・
ぎんなんでございます。

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イチョウの根元にたくさん落ちていました。
秋の臭い?

:~  :~ :~ :~ :~ :~ :~ :~

さて、今月上旬にふ化したアユの仔魚も大分大きくなってきました。
と言っても、まだシラス干しよりやや小さいくらい。

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透明な体のアユの仔魚のことを「しらすアユ」と呼びます。

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フラッシュが反射して眼が金色に光っています。暗黒の闇の中で、うねうねと体をくねらせ迫り来る謎の生命体という感じもしますな。

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2007年9月12日 (水)

アユの友釣りに未来はあるのか?(戯れ言)

アユの友釣りは、アユが「なわばり」を作り、侵入者を体当たりで追い払うという性質を利用したユニークな釣り方です。

なわばりを作る性質が作る性質が強いアユや侵入者に対して何度も攻撃をしかけるアユは友釣りで釣られやすいアユです。

このようななわばり行動の強さの評価法として、アユを入れた水槽に侵入者としてアユの模型を置き、模型に対しての攻撃行動を観察