大閑堂書店 (前橋市岩神町)
大閑堂書店は、前橋市岩上町の前橋市総合教育プラザのそばの住宅地にある古本屋さんです。古本屋で面白そうな本を探すのが好きなので時々出かけます。でもBOOK OFFとか今風の古本屋さんには足が向きません。今風の古本屋さんは明るすぎますね。宝探しという雰囲気が出ません。やはり古本屋には独特のにおいと愛想のあまりよくない店主というのが絶対条件という気がします。大閑堂書店の店主もいかにもという感じです(笑)。
今回、入手したのは昭和37年発行のみやま文庫「利根と上州 下」。
利根川水系の産業や観光、文学について書かれた本です。その中の座談会「つり談義」に興味を引かれて購入しました。
座談会「つり談義」 昭和36年8月8日 於 群馬銀行本社
五十嵐徹夫氏(県水産試験場長)、内藤由己夫氏(高崎市教育長)、羽鳥久雄氏(群馬銀行専務取締役)、宮下金平氏(長尾村・漁業)らによる釣り談義です。以下、興味深かった部分です。
アユのドブ釣りの話題で
羽鳥「昔は三十匁、三十五匁なんていう鮎がどんどんかかるんですね。そんなのに切られるので1厘の道糸を使つたこともあつたね。」
宮下「ハネといえば、現在でも天王渕の岩の前あたりには一団何千匹と集まつていますね。そういう所は表面には必ずハネています。」
羽鳥「大正橋の際に後藤理八つて人がいましたがね、『沢山鮎が上るから、来て見てもみないかね』というので行つた事がありましたが、鮎の上りというのは本当に川が真黒になりますね、何十万尾か分からない位真黒にかたまつて上る。」
狐に化かされた話
内藤「横川から入る霧積川でですが、あそこの入口にコンモリとした神社があります、あそこでそうですね、終戦直後のまだ懐中電灯もなかつた頃ですが、一人で暗い中歩いて行つたのですが急にボーッとあたりが明るくなりましてね、見ると山の中腹に明るいものがある。汽車かと思つたが動かない。考えると鉄道はそちらには通つていないんです。おかしいなと思つたら身のけがゾーッとしましてね。
こういう時歩いたらきつと道を間違える、とジーッとうづくまつて朝を待ちましたがね、後で聞くとその神社には狐が棲むというんですよ、不思議な話でしてね。」
羽鳥「私の叔父貴がね、夜づりに行くと腰籠が馬鹿に重くなる、重くなつたな、と思うともう魚がなくなつてしまう、そんな話をちよくちよくしていましたよ。」
昔は川にアユが沢山いたけど、狐に化かされることもよくあったようですね。
大閑堂書店 (アクセス、目録など)
みやま文庫について(群馬県立図書館HP)
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