渋川市の桜の名所の一つ「佐久発電所」は現在満開、見頃のピークです。
導水管とサージタンクを囲むように約200本のソメイヨシノが植えられ、シーズンには多くのお花見客で賑わいます。
「佐久発電所」は実業家の浅野総一郎氏が経営する「関東水力電気会社」によって建設された調整池式の水力発電所で、昭和3年の完成当時、東洋一の発電規模を誇りました。
昭和16年に電力の国家管理で日本発送電(株)に資本統合、昭和25年には東京電力に引き継がれましたが、佐久発電所の桜は今でも「関水のさくら」と呼ばれ親しまれています。
直径が人の背丈の3倍はあろうかという鉄管が桜に覆われ、銀色に輝く高さ約80mのサージタンクが彩られる景色は迫力と美しさを兼ね備えています。一見の価値有りです。
佐久発電所では昭和60年から63年に改造工事が行われました。サージタンクもその時に更新され、現在のものは2代目です。
太平洋戦争中の昭和20年7月、初代サージタンクは米軍のグラマン戦闘機による機銃掃射を受けました。被弾箇所は50にも及びましたが、職員一丸となって10日間で修理を完了、日本発送電本社から感謝状と15日分の給料に相当する金一封を贈られたということです。
グッドぐんま【佐久発電所のサージタンク】
サージタンク
調整池式発電所では、上流の調整池からの圧力導水管(水圧鉄管)が長いと、発電所が、地震・雷・その他の理由で急に止まった場合、鉄管の中を流れている水も急に止められ普通の運転での水圧より余分な水圧が鉄管にかかることになります。この現象を水撃作用(ウォーターハンマー)と言います。この余分な水圧を吸収する設備がサージタンクであり、これにより水圧鉄管の厚さを薄くできる等、経済的となります。
また、発電所の運転は常に一定ではなく、使う水の量も増減し、これに応じて水の補給吸収を行う水槽の役割も合わせて持っています(この時の水位の変化を“サージング”と言います)
佐久発電所サージタンク諸元
高さ 75.2m
内径 12.5m
板厚 9~65㎜
鋼材重量 943.80t
タンク容量 6,230立方メートル
基礎の直径 35.0m
基礎の高さ 8.2m
基礎コンクリート量 5,400立方メートル
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