サケ遡上2007 ~利根大堰~
利根川はサケが自然繁殖する南限の川です。
河口から154㎞、群馬県千代田町と埼玉県行田市で利根川を横断している利根大堰では、サケの遡上が見られます。
利根大堰では毎年10月~12月の約3ヶ月間、サケの遡上数をカウントしています。
今年は10月30日現在で381尾の遡上が確認されています。これは過去最高の3,215尾の遡上を記録した昨年を上回るペースです。
利根大堰には3つの魚道がありますが、そのうち埼玉県側の1号魚道では魚道内の魚の様子を観察できるようになっています。
私がここを訪れた日は、台風20号の影響で水が濁っており、サケの観察にはいまひとつの状況でしたが、サケはちらっと姿を見せてくれました。
対岸の群馬県側を見ると、今年も怪しい2人組がいました。ルアー釣りをしているようです。サケを狙っている密漁者だと思われます。
サケは水産資源保護法と群馬・埼玉両県の漁業調整規則で採捕が禁じられています。
利根川でサケを狙っている連中は、サケが掛かってもリリースすれば罪にならないと思っているのでしょうが、それは大きな間違いです。
法律ではサケの採捕行為を禁じているのであって、違法に採捕したサケを持っていなくても犯罪になります。(法令に違反して採捕されたサケを所持しているのも違法です)
サケを捕る目的で、ルアーを投げること自体が違法行為です。
体をボロボロにして命を賭けて河口から154㎞も遡ってきたサケ。
故郷の川へ命を繋ぐために帰ってきたサケたちを狙ってルアーを投げている密漁者。
サケを大事に育てて、放流している子供たちの夢を踏みにじるような行為はやめてもらいたいものです。
| 固定リンク
「魚」カテゴリの記事
- 自然史博物館企画展「フィッシング -魚の生態と人の知恵-」(2008.08.01)
- うなぎ(2008.07.18)
- ヤリタナゴ観察会 (藤岡市)(2008.05.18)
- イチョウとクレソンとソウギョとキンクロハジロ(2007.04.19)
- 今日の敷島公園辺り(2007.12.02)











コメント
拍手、賛同します。証拠写真も良いですね。
しかし、これはまだかわいい方です。
サケマス王国の北海道(特に道東)では、河川にて夜間にグループで引っかけ針や網を使い、雌の卵だけを持ち帰っているのが実情です。後は川岸に捨てられ積まれ、腐敗しています。
警察もたいして動きません。
違った方向からさらにひどいのは、産卵もできない場所から長年と毎春30,000千尾も放流し、回帰したサケたちはコンクリート上で死を待つのみです。ゴミ処理されていますが、その数たるや毎年3,000尾です。それを観光にしているおバカな自治体もあるから呆れます。(ちなみにここでも子供達による放流式はしています)
http://www2s.biglobe.ne.jp/~abashiri/oyado2007/index.html
誤解しないで下さい。この踊りや風習はアイヌ民族や北方少数民族の文化を受け継いでいるものではありません。観光客寄せに勝手に作り出されている創作です。
地元民でさえ、このサケや観光の在り方の乱暴さに問題意識を持たないので終わっています。
すでにサケマス増殖事業は安定したと判断され、民間や独立行政法人に移行され、重要資源として観られていないのかも知れませんね。
投稿: 名無し | 2007年11月 9日 (金) 16時19分
>名無しさん
いらっしゃいませ
紹介されていたHPのサケたちは産卵できずに野垂れ死にですか・・・
可哀想ですね・・・
昨年、利根川でサケが産卵の様子を何回か見ることができました。
ボロボロになった体で懸命に川底を掘っているメス親の姿は感動的でした。
環境教育の一環としてサケの産卵を観察している小学校もあります
利根川のサケは“水産資源”としての価値はありませんが、川や山が海と繋がっていることの重要性、
命を受け継ぐということはどんなことなのか、等々を子供たちに分かってもらうのにこれほどいい教材はないと思っています。
利根川に帰ってきたサケの数は昭和58年の21尾から昨年やっと3千尾になったところです。
サケがあふれる北海道の川の密漁者よりも利根川の密漁者の方が『悪質』に思えてなりません。
投稿: こにタン | 2007年11月 9日 (金) 22時48分
こにタンさん、レスをありがとうございます。
元来、サケマスたちは海洋性由来物質の運搬者として内陸や水系に栄養を運び上げる役目も担っています。
しかし、すでに北海道でさえ、例え自然産卵できた個体でも内陸水系の生態系は崩壊し、昔のようにオオカミやシマフクロウに代表される捕食・分解者がいないのが現状です。自然に還れないのです。
どちらが切実な問題か、命の数やモラルの問題で考えると、確かにこにタンさんのおっしゃるとおりです。こちらも知床・斜○川水系に風前の灯で残るサケ科最大のイトウが産卵期に同様に悪質な釣り人に狙われます。もう雌個体は10匹いるかいないかの地域個体群としてはギリギリの状態なのにです。
しかし、人間(漁組など)は、沿岸や河川内を行き来する環境を必要とするイトウ他水生動物のことよりも、サケの密漁を防ぐために河畔林の伐採を平気で官公庁に求め、実施されています。
河川行政は、正直おかしいです。
さかなにやさしい事業という名のもとに、三日月湖をつないで蛇行河川を作ってみたり、一方では上流域の森林伐採。
ダム問題は有名ですが、北海道の場合、景気は公共事業に依存しているため、ダム反対などと大きな声は出せません。
いま、ここのダムは不要です。
http://www.sanru-river.com/
温暖化の問題は、じわじわと生き物たちの棲息地を減少または移動させています。
北海道に棲息する北方系イワナ・オショロコマは、渓流で簡単に釣れる魚ですが、ここ10年で知床でも激減しました。釣り圧しか考えられませんが、砂防ダムが普通に観られ、交配が断絶された知床においても陸封型のこの種において多様的な遺伝性を保つことは困難なのです。
私は、今、この種の動向を目しています。
http://web.mac.com/dollyvarden/
北海道における在来種と外来種の悲惨さもおわかりになられると思います。
投稿: 名無し | 2007年11月10日 (土) 08時21分
>名無しさん
手つかずの自然にあふれた北海道
オショロコマはどこにでもわくようにいる
というイメージを持っていましたが、
実態は違うんですね・・・
地域個体群、遺伝的多様性の保全、保護と利用・・・
色々と難問が山積していますね。
投稿: こにタン | 2007年11月10日 (土) 21時05分